「統一地方選挙 良い候補者の見分け方」 10の法則

2010.09.19 Sunday

来春の統一地方選挙を前に、
投票率を上げることを目的として書きます。

「どんな候補者に投票するのが
 ベターなのか?」

「見極める基準がワカラナイ...」
という方々の立場にたって、
現職市議の視点からブログに、
まとめてみた。

「これが絶対に正しい」
ということでもないし、
この他にも基準や法則はあるはずだ。
 
また、ひととおりまとめてみて、
「候補者を見極める法則」
というよりも、
「候補者に求められる資質」
になってしまった感が否めないが、
これからも引き続き、
皆さんとコミュニケーションしながら、
ブラッシュアップしていきたい。

このブログを読んでくださった皆さんが
「選挙に行ってみようかな?」と、
投票するキッカケになれば幸いです。

01.立候補の目的が明確かどうか。
   議員に当選することは、
   目的ではなく手段である。
   「何のために」出馬したのか、
   政治理念・政治課題が明確かどうか、
   明確に演説やマニフェストで、
   表明や約束できている候補者か?
   見極めよう

02.情報収集力があるかどうか。
   「市政に如何に民意を反映させるか」
   が議会の存在意義である。
   「有権者の声を政治に反映するのだ」
   という姿勢を持った候補者かどうか
   見極めよう

03.情報発信力があるかどうか。
   ツイッターやブログ、ホームページ、
   会報誌、駅立ち等々で、
   普段から自分の活動や市政について
   報告している候補者かどうか
   見極めよう

04.自分のスタイルを確立しているかどうか。
   例えば、僕の場合は、政党に所属せず、
   後援会組織も支援団体・特定の地域も、
   あえてつくらず、
   市民全体に向けた活動を心がけ、
   公平公正なスタイルを貫いている。
   選挙カーを出すか出さないかや、
   担当地域や支援団体があるかないかも、
   候補者のスタイルかも知れない。
   候補者のスタイルを見極めよう

05.政策型か情実型かどうか。
   「政策に強いかどうか」
   で選ぶか、
   「人柄や人望があるかないか」
   を基準に選ぶこともできる。
   政策に強いかどうか判断するには、
   現職の場合は議会のホームページで、
   「一般質問の議事録を閲覧してみる」
   とよくわかる。
   しかし、
   人柄は候補者本人と
   個人的なつながりがない限り、
   なかなか見極めることが難しいが、
   人柄というのは顔相に出るもの。
   選挙ポスターの表情(顔相)を見て、
   インスピレーションで選ぶ。
   というのもありかも。

06.自分と近い候補者かどうか。
   政治とは限られた予算を、
   どの政策分野に、
   どれだけ分配するのか
   を決めることなので、
   有権者起点で考えると、
   自分が置かれている立場に近い
   候補者を選ぶのがよい。
   同世代、性別、経歴等。
   例えば、
   自分が子育て中なら、
   子育て中の候補者とか。
   自分がTwitterを、
   よくするのなら、
   Twitterよくしてる候補者とか。
   自分が住んでいる場所に
   最も近くに住んでいる候補者とか。
   自分が疑問や課題と感じている政策に
   熱心に取組んでいる候補者とか。

07.新人なのか現職なのかどうか。
   新人候補者のメリットは、
   新入社員と同じで染まっていないこと。
   経験や実績はないが市民に、
   より近い感覚を持っている。
   現職候補のメリットは、
   これまでの経験や実績と、
   議会内や役所内に顔が利くということ。

08.無所属か政党に属しているか否か。
   無所属の場合は、
   党派や会派の政策拘束に
   縛られることがなく、
   市民起点で自由に発想できる。
   政党所属の場合は、
   政策拘束はあるが、
   組織力を発揮できる。

09.スピード感と行動力があるかどうか。
   これもなかなか見極めるのは困難だが、
   ホームページ等で連絡先が
   公表されている場合は、
   どんな簡単なことでもよいので、
   候補者にコンタクトしてみると
   よいかも知れない。
   例えば、
   「なぜ立候補を決めたのですか」
   とメールやFAX、電話で
   問い合わせてみるのもよい。
   その時のレスポンスの速さ如何で、
   その候補者の行動力を
   見極めることができる。

10.時間に正確かどうか。
   約束を守るかどうか。
   これは社会人として
   基本中の基本である。
   と偉そうに書きながら、
   僕自身が、
   ツイッターTL上で約束した
   このブログの更新を遅延しているが(^^;
   これも候補者と
   個人的つながりがないと、
   なかなか見極めるのは難しいのだが。

【番外編】
“逆もまた真なり”という言葉があるが、
「こういう候補者は駄目だ」
と逆の視点から見ていくと、
つまり、
このようなことをしていない候補者は
「良い候補者」の可能性がある。
ということも言えるかも知れない。
というわけで、
あまり本意ではないが番外編(^^;

市長と議会は二元代表制で、
議員は選挙によって
選ばれた市民の代表として、
市長をはじめ執行部と
対峙しなければならないのに、
「私は市長派です」
「私は市長を支持しています」
といってみたり、
市長と選挙協力をして
一緒に選挙活動をしたり、
ポスターやリーフレットに、
市長とツーショットの写真を
選挙ポスターやリーフレットに
載せてしまう候補者。

議会は合議制
(過半数以上の議員の賛同がなければ、
 政策実現は不可能)なのに、
「あそこの歩道橋は、
 私が提案して設置しました。」
と、まるで自分ひとりの力で
実現してしまったかの如く、
豪語しちゃう候補者。

「あなたの街の一般会計予算額は?」
と聞かれて、即答できない候補者。
もしくは、知らなかった場合、
素直に無知であることを認めず、
適当なこと言って誤魔化す候補者。

「私は一般質問を4年間欠かさず、
 おこないました」という候補者。
これは、一見聞こえはよいが、
野球に例えれば
「私は毎日、素振りを1000回しています」
と言っているのと同じ。
 
プロの世界は素振りの回数ではなく、
打率(成果)で評価するもの。
 
プロセスと成果(政策実現)を
履き違えてはいけない。
 
もちろん、
一般質問(素振り)すらしない候補者
という観点もあるが、
一般質問は手段のひとつに過ぎない。
 
成果の指標は一般質問をして、
「何がどう変化したのか?」

一般質問しなくても、
個別に職員や市長に働きかけたり、
討論、決議、条例制定(改正)等々、
現状の課題を解決する手段は、
いくらでもある。
 
そして、評価基準として、
議員が提案した課題解決策は
「市民福祉の向上」
にどれだけ寄与したのかが重要。


以上、
「統一地方選挙 良い候補者の見分け方」
10の法則をまとめてみたが、
何よりも大切なことは、
有権者の皆さん自身が、
「自分の街や自分の生活が、
 どうあって欲しいのか?」
明確にすることである。

まずはじめに、
1+1=2ではないということ。
「良い候補者」とは、
 こういう候補者だ!
という答えがひとつになる
ということではないということだ。

それは投票をする有権者の皆さん自身が、
置かれている立場、環境、思想
(何に問題意識を持っているか)
によっても変化するということ。

例えば、
自分の街がドンドン開発されて、
発展し便利になって欲しいと、
考えているAさんにとっては、
開発優先型の候補者は
「良い候補者」。
でも、
開発よりも自然保護が優先で、
多少不便でも緑に囲まれて、
ゆったりとした生活をしたいと、
考えているBさんにとっては、
開発優先型の候補者は
「良くない候補者」。
ということになる。

つまり、
「良い候補者」とは、
有権者によって十人十色である。
 
せめて選挙時くらいは、
「自分の街や自分の生活が、
 どうあって欲しいのか?」
を有権者も当事者意識を持って、
棚卸しをしてみる機会としたほうがよい。
ここが明確になっていれば、
候補者を選ぶ基準も明確になるはずだ。

今回は、この辺で。

末筆ながら、
ツイッターのTL上で、
ご意見をいただいた皆様に、
改めて御礼と感謝を申し上げます。

ありがとうございました。
 
JUGEMテーマ:地方議会

  • 1/1 PAGES
このページの先頭へ▲