僕が受動喫煙防止禁止条例(案)に反対した理由(背景)。

2011.12.31 Saturday

12月16日(金)は、
12月定例会(議会)の最終日でした。

今定例会では、
53件(うち執行部提案41件、議員提案12件)、
請願・陳情7件の審議がされました。

中でも今回、
一番注目の高かったのは、
議案第55号 受動喫煙防止条例(案)でした。

採決の結果は、
賛成11:反対16で、
否決(廃案)となりました。

※議会で否決(廃案)となっても、
 執行部は次の定例会で角度を変えて、
 議案を再度上程することが可能です。

受動喫煙防止条例(案)の
顛末については、
各種報道がされました。

特に、
とある大手新聞社の
地元の三流記者が、
議論の過程の一部を切り取り、
市長と議会の対立であるやに
記事で描いていましたが、
事実とは全く異なるものです。

また、
我が会派の議員ではありませんが、
この記者に偏った情報を、
横流しして、
したり顔をしている市議もいますので、
まったく困ったものです。

私は本会議場の採決では、
会派(流政会)の一員として、
条例案に反対をしました。

本会議の最終日(議決)以前、
12/1(木)に開催した会派
(議長も含む10名)の
政策調整会議では、
「再継続審査」
「議会から修正案の提出」
「否決」
という観点から、
様々な意見がありました。

私は、会派の中で、
まだ議会内の審議と、
市民へのヒアリングや、
啓蒙活動が不十分である
という認識から、
「再継続審査」を主張しました。

会派内でも意見が拮抗し、
議論の結果、
100:99くらいの割合で、
否決(条例案に反対)
となりました。

会派内の議員の中には、
地元飲食店組合の意見を尊重し、
条例案に反対すべきである。
との強硬論を示す方もおりました。

私自身は、
その主張に違和感を持ちつつも、
会派内で主張した「再継続審査」に、
最後までこだわらなかった理由は、
以下、2点です。

1)人のモラルに関わる問題を
  条例で規制すべきではない
  「
人の心はルールや規則では動かない」
  「心が動かなければ行動は
変わらない」

  というのが、
  もともと自分の考え方であること。

2)この条例を審査していた
  教育福祉常任委員会委員長
  (同会派内)の意向
  「今定例会で決着をつけたい」
  を尊重したこと。

上記1)については、
少し過去のことに遡って説明します。

流山市議会では、
平成14年9月定例会で
「ポイ捨て防止条例」が、
可決されました。

当時、32名(現在は28名)
の議員の中で、
この条例案には、
唯一、私だけが反対をしました。

この理由については以下、
ジャパンプロデューサーインタビュー
/2002(平成14)年6月当時より、抜粋。
---
▶さきほどの本会議で松野議員は
 「ポイ捨て禁止条例」に
 反対の主張をしていましたが。
---
そうそう。
でも、これは俺が愛煙家だから
反対したんじゃないよ(笑)

ポイ捨て禁止は大賛成。

だけど「ポイ捨て禁止条例」には
魂が入っていなかったから
反対したんだ。

かいつまんで話すと、
委員会の中で
「ポイ捨て禁止が条例化
されることで、何がどう変わる?」
と質問したら、
「それはこれから具体的に考える」
という答えが返ってきた。

「では、この条例化がなされたら、
例えば、
クリーン作戦を実施している団体
への援助など具体的な行動に、
積極的にでることを約束できるのか?」
と聞き返すと、執行部は
「できるだけがんばるつもりです」
と答えた。

つもりで条例つくるなって(笑)。

そもそも、
人のモラルを条例で規制しようという
考え自体も古くさい。

俺は月一回のペースで3年間、
駅前クリーン作戦を実践している。

たしかにポイ捨て
(特にタバコの吸殻)は多い。
始めた頃はすんげぇ腹が立った。
でも掃除をするまでは
「悪いな」と思いながらも、
ついついポイ捨てをしていた
張本人だった。

ゴミを拾う立場になって
心の底から
『ポイ捨てはいけない。
恥ずかしいことだ』
と感じた。

それ以来、
絶対ポイ捨てはしなくなった。

制度をつくって
予算をつけるだけが政治じゃない。

まずは、
自分自身の意識を変えること。

それからまわりの一人一人の意識を
変えていくこと。

それを促すのも政治だし、
それができる人は、
バッチなんかつけていなくたって
立派な政治家だと俺は思うよ。
---

上記2)については、
今回の受動喫煙防止条例案は、
9月定例会で執行部から上程をされ、
3ヶ月間、(議会)閉会中の継続審査と
なっていました。

この間、
所管の教育福祉常任委員会では、
市内の飲食店の視察や、
流山市議会としては、
史上初の参考人招致まで実施し、
市内の意見聴取に取り組んできました。

しかしながら、
まだまだ議員や市民の中には、
受動喫煙防止条例を禁煙条例と、
誤解している方もいること。

「子育てに優しい街づくり」を
標榜してきた流山市としては、
このことに他市に先駆け、
先進的に取りくむ意義等々。

当該、常任委員会で、
議論が充分に尽くされているようには、
私は感じなかったので、
会派内の会議では、
「再継続審議」を主張していました。

とはいえ、
私自身は、
教育福祉委員会のメンバーではありません。

会派に所属して、
議会活動を続ける者として、
委員長をはじめとして、
当該委員会に所属している委員の考えを、
尊重するのが、この業界のセオリーです。

当該常任委員会の長が、
「これ以上審議を続けても、
ダラダラとするだけなので、
ここで白黒をつけたい」
という意思を示したのであれば、
それに従うのが、
政治の世界の筋である
と判断しました。

最後になりましたが、
ご参考までに、
12/16本会議最終日における
会派の反対討論を記載しておきます。

以下のように、
本会議場で訴えた討論内容すべてが、
私たち流政会での議論の末の結果です。

【本会議場における会派反対討論(抜粋)】

先ず、討論に先立ち
喫煙並びに受動喫煙について、
流政会として会派内における議論の過程と、
意見を表明します。

9月定例会から継続審査となっていた、
この議案の取り扱いについて、
会派内における審議過程では、
「再継続審査」
「議会から修正案の提出」
「否決」
という観点から、
さまざまな意見が出て、
最終的な結論を集約するのに、
かなりの時間を要しました。

喫煙がもたらす
健康上の影響については、
医学的にも証明されており
喫煙しない事が好ましい事は
言うまでも有りません。

喫煙は自己責任である
と考えています。 

また、自らの意思に反して
副流煙による受動喫煙を
強いられる事を防止することの
必要性について
異をを唱えるものではありませんし、
むしろ賛同するところであります。

しかしながら、
議案第55号受動喫煙防止条例案は
受動喫煙防止の観点から
十分な検討が行われたもの
とは言い難くその理由を述べます。

1.公共施設は屋外も禁煙
  としているにも関わらず、
  携帯灰皿を携行すれば
  それに面する路上での喫煙は
  認められている事。

2.公共施設では一律に
  屋外も禁煙としているが、
  屋外における受動喫煙に
  関する科学的根拠がない事。

3.喫煙する市民にも
  公共施設を利用する権利があり、
  公共施設の屋外まで
  一律に禁煙とする事は
  その権利の制限になる事。
  因みに
  健康増進法の所轄官庁である
  厚生労働省庁舎でも
  屋外敷地内に喫煙スペースを
  設けています。

4.飲食店等を対象としている為、
  規制のない近隣市へ消費が流出し
  地元経済に
  非常に大きなマイナスとなる
  可能性がある事。
  またその結果、
  当市の市民が他市の市民に
  受動喫煙させても良い
  というものではありません。

5.条例案の求める設備による分煙は
  多額の設備投資が必要である上、
  小規模飲食店では
  実質的に禁煙とせざるを得ない事。
  禁煙とすると
  景気低迷の売上減少に悩む
  小規模な飲食店では、
  さらに客足が遠のき
  経営が成り立ちませんので
  コスト負担する事も
  出来ないのが実情である。
 
6.市としてたばこ税による税収
  があるにもかかわらず
  特定財源ではないとの理由で
  分煙設備等への助成制度を
  一貫して否定している事。

7.お子様メニュー等を充実させ
  子供連れ客も多い
  大手居酒屋チェーンが
  居酒屋と言うだけで対象から
  外れる一方で
  子供連れ客の非常に少ない
  小さな寿司屋等が
  対象となっている事。

8.公共性が高いとされる民間施設と
  その敷地も対象とするのは
  あまりに範囲が広いうえ、
  屋外の喫煙スペースに関しては
  防火対策上の問題がある事。

9.市当局は罰則のない理念条例と
  説明しているが、
  条例案の内容は
  具体的な規制が明記されており
  理念条例とは言えない事。

確かに、
喫煙者の中にはマナーの悪い方が
居ることは事実ですが、
多くの愛煙家は家族や他の方に
迷惑をかけないよう注意を
払っています。

今回の一律、
画一的な規制対象には、
それらのような方々が
喫煙している場所が
含まれています。 

また、
先に受動喫煙防止条例を定めた
神奈川県では東京都と隣接する
川崎市で飲食店の大幅な売り上げ
減少が生じている事などもあります。

喫煙が法律で禁止されていない以上、
どのようにすれば
受動喫煙を防止できるのか
喫煙者、非喫煙者、事業者が
知恵を出し合って行くことが
極めて重要であり、
多くの市民が求めているのは
実効性と納得感のある
受動喫煙防止策であり、
市町村レベルで
最初の受動喫煙防止条例を
制定した市として
名を残すことではない
と考えます。

その点において
当市の条例案は
明らかに拙速であり、
議論不足と言えます。

流政会は
受動喫煙防止条例の制定に
全面的に反対する
という立場ではなく、
市民の声を、
もっとよく聴き、
より実効性、納得感のある
受動喫煙条例とすべき
との考えから、
このたび上程をされました
議案第55号
受動喫煙防止条例の制定
については、
反対と致します。

本会議インターネット中継でも、
 当日の討論の様子をご覧いただけます。
 再生時間01:45:45前後が上記討論です。

コメント
自由さん。コメントありがとうございます。もう6年も前に私が市議現役時代に書いたブログを読んでいただき、感謝いたします。コメントいただきましたことがきっかけで私も数年ぶりにブログを読み返して、なんだか懐かしい気分になりました。リンク先の署名には先ほどエントリーしておきました。
  • 松野
  • 2017/11/22 4:21 PM
楽しく読みました。

私は受動喫煙防止条例に反対します。
客と店が自由に選択できるべきと思います。
http://shomeikatsudou.jp/
  • 自由
  • 2017/11/22 3:59 PM
管理者の承認待ちコメントです。
  • -
  • 2012/11/07 10:41 PM
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