北千葉広域水道企業団の給水区域における規制値を超えるヨウ素検出の件

2011.04.01 Friday

 【はじめに】
■日本経済新聞 3月29日(火)21:29配信
 「千葉の水道水、22日に一般規制値超えるヨウ素」
■毎日新聞朝刊 3月30日(水)
 「放射性ヨウ素 22日採取分370ベクレル 八千代睦浄水場の水道水」
■時事通信 3月30日(水)13:50配信
 「大人の基準超す放射性物質=22日採水の水から−千葉県」
■讀賣新聞朝刊 3月31日(木)
 「流山で22日採取の水 成人の規制値超える 放射性ヨウ素」
以上の報道がありました。

この報道を受けて、
ツイッター等で私の元にも、
数々のお問い合わせを頂戴しました。
以下、Q&A形式で後述します。

そこでまず、
3月31日(木)の11:15〜12:00まで、
市役所の議員控え室で、
流山市水道事業管理者に、
今回の事態の顛末について、
お話を伺いました。

同日、午後には流山市水道局
(おおたかの森)にて、
水道事業管理者以下、
当市の水道局職員も同席のもと、
北千葉広域水道企業団
(以下、企業団と表記)の総務部長、
総務部参事、技術部副技監に、
お越しいただき、
直接お話しを伺いました。

更に本日4月1日(金)午後には、
八千代市議会事務局職員、
同市秘書課職員、
同市水道局次長に、
電話でヒアリングをしました。

私が直接担当者の方々に、
お話を伺った1次情報を元に、
お問い合わせに順次お答えをしていきます。

基本的に私の掴んだ事実や情報を、
提供しますが、
情報に関する精査や取捨選択については、
情報を受け取る皆さんご自身のご判断にて、
お願い致します。

このたびの報道を受けて、
企業団のホームページに、
「これまでの対応状況について」
ということで、
これまでの経緯が記載されています。
こちらも併せてご覧いただければ幸いです。

【ツイッター等で、
 お問い合わせいただいた内容に関する
 松野の見解】
1.企業団の発表が何故遅れたのか?
 └発表が遅れたわけではなく、
  そもそも企業団は、
  3月23日から検査を開始し、
  検査結果の出た25日から、
  企業団のホームページで、
  検査結果を公表していました。
 
 └被災が起きたのが3月11日ですので、
  「なぜ12日から、
   検査を開始しなかったのか?」
  というご意見もありました。
   これについては、
  先述の企業団ホームページ
  「これまでの対応について」
  にも記載されておりますが、
  企業団では、
  独自に水質を検査する設備を、
  持っていないので、
  外部の分析機関
  (財団法人日本分析センター)に、
  測定を委託しています。
   企業団のほうも、
  このような状況になることを予見し、
  早めの対応が必要であったと、
  反省していらっしゃいましたが、
  実際の検査は、
  23日になったとのことです。
   また、分析機関も平常時であれば、
  検査をすぐに受付け1〜2日後には、
  検査結果が出ますが、
  当初は被災地をはじめ、
  全国から検査依頼が殺到していました。
   つまり、検査が混み合っていて、
  企業団からの検査の受け入れは、
  23日から実現したというのが事実です。
 
 └「後日(28日)に、
   22日の水道水の検査を、
   なぜ、
   さかのぼってすることに、
   なったのか?」
   企業団が供給している区域/
  松戸市、野田市、柏市、流山市、
  我孫子市、習志野市、八千代市、
  千葉県水道局※詳細コチラ
  (※以下、構成団体と表記)
  のひとつである八千代市が、
  独自に22日に採取した水を、
  分析機関に検査依頼をしました。
   しかし、先述したように分析機関は、
  当初、検査依頼が殺到していたために、
  通常であれば、
  1〜2日で検査結果が出るところが、
  八千代市の水の検査結果は、
  27日に出ました。
   その後、
  3月28日に八千代市水道局から
  企業団に、
  「22日に企業団から供給された水道水
  から高い数値の放射性ヨウ素が検出
  された」との報告があったそうです。
   この時の検査結果が、
  受水池出口120ベクレル/kg
  受水池入口370ベクレル/kgです。
   この検査結果の報告を受け、
  企業団では直ちに、
  北千葉浄水場水質検査精度の管理等
  のために、別途保管していた3月21日と
  22日の水を外部機関(当初、日本分析
  センターは混み合っていたため関西の
  分析機関)に、
  職員が直接サンプルを持ち込み、
  測定を依頼したそうです。
   この測定結果については、
  翌日の29日に判明したので、
  同日に企業団のホームページで、
  結果を公表し、
  報道機関に同じ資料を、
  ファックスをしたとのことです。
   この時の検査結果が、
  北千葉浄水場桐ケ谷(流山市)出口で、
  336ベクレル/kgです。

2.22日の水の検体を検査したのは28日。
  検査結果が336ベクレルということは、
  半減期を加味すると、
  22日時点では、
  672ベクレルあったのではないか?
 └22日時点で336ベクレルです。
   半減期というのは、
  水を採取してから、
  8日間で放射性物質が採取時から、
  半減するというものです。
   検査結果336ベクレルという結果は、
  6日間の減衰レベルも予測して、
  補正した数値です。

3.流山市として、水道水の検査結果を、
  速やかに公表するよう県(企業団)に、
  強く要望すべきではないか?
 └先述したような経緯から、
  企業団は速やかな公表をしており、
  要望の必要はないと考えますが、
  企業団の職員の方々には、
  今後も引き続き、
  速やかな対応をいただくことと、
  なるべく皆さんが理解しやすい表現で、
  公表をしていただくことを、
  改めて要望しておきました。

4.北千葉の分析結果の取水地点は、
  受水池出口か?それとも入口か?
 └北千葉浄水場桐ケ谷(流山市)
  の出口ものです。
   ちなみに取水口は、
  七右衛門新田(松戸市)です。

5.22日に北千葉地域の水道水を、
  飲んだ人は汚染された水を、
  飲んだ可能性があるのか?
 └可能性があります。
  しかし、世界保健機構(WHO)でも
  「日本の水道水を飲んで、
  すぐ健康上の問題を、
  引き起こすことはない」
  との見解を発表しています。
  「日本で水道水を飲用しても、
  ただちに健康上のリスクが
  生じるわけではない。
  それはなぜか。」/ It won't
  affect your health right
  away if you drink tap
  water in japan.
  Why is that?

6.今後、雨が降った後の対処は、
  どのようになっているのか?
 └こちらも先述の企業団ホームページ
  「これまでの対応について」にも、
  記載されておりますが、
  少し補足をします。
  以下、
  企業団ホームページより引用。
  ---
  「当面の降雨時の対応」
  降雨時には、
  水道水中の放射性物質濃度の上昇が
  懸念されますので、
  次の対策を講じます。
  1)活性炭注入強化
  2)凝集沈澱処理強化
  3)状況に応じた取水停止
  ---
  1)活性炭注入強化というのは、
    チェルノブイル原発事故による
    新潟市上水道の放射能汚染と、
    活性炭による除去実験の結果報告
    を参考に降雨前は、
    10ミリグラム/リットル
    投入しているものを降雨後は、
    30ミリグラム/リットル
    投入するという処置です。
  2)凝集沈澱処理強化というのは、
    放射性物質が濁質
    (水に溶けないが、
     水に混じる「濁り」のこと。
    通常は土の成分がほとんど。)に、
    付着する可能性が高いため、
    凝集剤を使用して、
    沈殿させる処置です。
  3)状況に応じた取水停止というのは、
    取水を停止する場合、
    構成団体(8団体)の意見を聴き、
    合意形成を諮らなければならず、
    その時の構成団体の状況に応じた
    という意味です。
    こちらについては、
    予め取水停止の基準(例えば、
    江戸川上流から七右衛門新田
    (松戸市)までの間に、
    雨が降ったら、
    直ちに取水を停止する)を、
    構成団体に、
    合意形成しておくことで、
    意思決定が、
    迅速にできるのではないか。
    ということで、
    私と流山市水道事業管理者から、
    企業団の職員の皆さんに、
    申し入れをしました。

7.なぜ、八千代市は独自で、
  水道水の検査をおこなったのか?
 └八千代市の職員は、
  日頃から「失敗を恐れずに、
  早急にアクションを起こしなさい」と、
  豊田俊郎市長より訓示を受けており、
  水道局職員の判断のもと、
  市民の安全安心を考え、
  独自の検査に踏み切っていた。
  とのことです。

【おわりに】
 今日はエープリルフールですが、
私が書いた文章には嘘はありません。
事実から飛躍した憶測もしないように、
心がけて執筆したつもりです。

 先述しましたが、
世界保健機構(WHO)の見解によれば、
飲料水における対成人基準値は、
1 リットル当たり300ベクレルであり、
このレベルで汚染された飲料水を、
1 年間飲み続けた場合、
この水からの放射線が、
人体に及ぼす影響は、
1 年間に自然界から浴びる放射線量
もしくは、
胸部X線検査1回分に等しいとのことです。

 乳児(0歳児)をはじめとして、
皆さんの健康に関わることですので、
皆さんが御心配されたり、
公的機関に対して、
疑心暗鬼になるお気持ちは、
十分お察し致します。

 報道機関も、
ひとつのニュースを流す尺(時間)や、
字数の制限があり、
また記者という人間の主観が入るため、
情報が偏ってしまうことは、
仕方のないことだとも思います。

 皆さんに私の考えを押し付けるつもりは、
ありませんが私は、
1次情報(自分の五感で収集した情報)が、
大事であると常日頃から、
考えて行動をしています。

 ただし、私自身も含めて、
万人が常に1次情報を、
入手できるとは限りません。

 そうであるならば、
情報の受け手である私たち自身が、
前もって、
報道機関やWeb等を通じて、
入手した情報は、
2次3次情報であることを想定して、
私たち自身が、
情報のリテラシーを高めるしかないのだと、
思っています。

 「事実と価値判断」を、
区別して捉える心がけを
常日頃からすることが、
とても大事なことだなぁと、
感じる今日この頃です。

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